43:「 碍子 」 住宅雑誌リプラン58号(2002年10月1日)より一部転載 小さくて白い磁器でできた「碍子」を使って、露出で配線したことがある。これは美しい。五十年ぐらい前は、大きな倉庫などで見かけられた配線の方…
42:「 カンテレ 」 住宅雑誌リプラン57号(2002年7月1日)より一部転載 フィンランドの民族楽器カンテレの演奏を聴いた。もともとは、五本の開放弦を持った極めて単純な楽器だが、今回聴いたのは、たくさんの弦を持ち…
41:「 ろうそく 」 住宅雑誌リプラン56号(2002年4月1日)より一部転載 デンマークではどこの家でも、お客をもてなす時には、とっておきのろうそくを燈すと言う。ろうそくの明るさのなかで、顔を近づけながら話すこと…
40:「 風景造り 」 住宅雑誌リプラン55号(2002年1月1日)より一部転載 紅葉もすっかり落ちて、見通しの良くなった踏み分け道を昇り降りして、小さな流れに出た。五分もさかのぼれば湧き水のところがあるという流れは…
39:「 棟梁:小島余市 」 住宅雑誌リプラン54号(2001年10月1日)より一部転載 円山公園に隣接して建っていた斎藤秀雄邸が、去年の暮れに解体され、円山界隈の魅力的な住宅が、またひとつ消えた。残念である。 施…
38:「 広葉樹 」 住宅雑誌リプラン53号(2001年7月1日)より一部転載 去年※の暮れにでき上がった家で、ようやく庭づくりが始まった。北海道でも南の面は思った以上に暑くなり、夏には冷房が欲しくなる。 南面がほと…
37:「 森の教会 」 住宅雑誌リプラン52号(2001年4月1日)より一部転載 二月のストックホルムは、日暮れが早い。日の暮れるのが早いということは、日の昇るのが遅く、八時でも明け切らない。背の高い松の森のなかに埋も…
36:「 青島(チンタオ) 」 住宅雑誌リプラン51号(2001年1月1日)より一部転載 港から離れた丘陵地に広がる旧市街地は、中国というより、欧州の街に似ている。道には石畳が敷かれ、街路樹のマロニエは道にかぶさる。か…
35:「 昔の住みか 」 住宅雑誌リプラン50号(2000年10月1日)より一部転載 建築事務所を始めてから、もう二十二年にもなるが、いつも古い民家を事務所にしてきた。持ち主が「もう使えんだろう」と思っているような家を…
34:「 楢(なら)とタモ 」 住宅雑誌リプラン49号(2000年7月1日)より一部転載 定山渓のあるホテルに、楢(なら)、樺(かば)、楡(にれ)、タモと名付けられた特別室があった。それぞれ名前のとおり、造作材に楢、樺…